政令の略称方法について
【お問い合わせ】
当市(町・村)の例規内において、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)の略称として「施行令」、「政令」、「令」の3パターンを使っていることがわかりました。
今後どれかに略称を統一したほうがいいのではないか考えています。
略称の規定に決まりごとがあるのかどうか、使用できない略称があるのか、どの略称を使用してもよい場合、どれかに略称を統一したほうがよいのかどうかお伺いします。
【弊社見解】
お問合せは、条例及び規則の題名の付し方に関するものと理解します。
法制執務詳解・新版Ⅲ・90頁によりますと、略称規定につきましては、長い表現を繰り返し用いることを避け、法文を簡潔にするものと理解されており、略称を設ける際には、略称自体が適切なものであることが求められ、略称がその対象とした字句を容易にイメージできるようなものが良い、とされています。
つまり、政令の略称を設ける必要がある場合、当該略称を用いる例規ごとに、どのような略称がふさわしいか、検討が必要であると考えます。
国の法令におきまして、「施行令」「政令」「令」の略称を検索しますと、どの例もあり、これらの略称で使用できないものはないと考えます。
どれが正しいということはなく、当該例規の制定権者にご検討していただく事項であると考えます。
その意味では、貴自治体様が、政令の略称規定を設ける必要が発生した場合、当該略称規定を設ける例規ごとに、どの略称がふさわしいか、ご検討いただく事柄であると考えます。
一般的には、法文は簡潔を心がけますので、特段の支障がなければ、「令」とすることが考えられ、国の法令での検索結果も「令」が多くなっていますが、単純に数で比較することは適当ではないと考えます。
また、「施行令」「政令」「令」に関し、どれを用いるべきといった統一的な見解を示す記述は、確認できませんでした。
繰返しになりますが、略称を設ける例規ごとに、略称規定についての考え方を参考に、制定権者において、個別にご検討いただく事項であると考えます。