新規制定と一部改正を一括で行うことの可否
【お問合せ】例規を新規制定予定ですが、当該新規制定例規を一部改正する必要が生じました。例規の新規制定と当該例規の一部改正を一括で行うことはできるのでしょうか。 【弊社見解】例規の新規制定と改正を同時に行うことができるのは、当該例規を制定するに伴い、他の例規の改廃が生じた場合です。本件は、新規制定する例規と改正する例規が同一であり、例規を制定するに伴い、他の例規の改廃が生じた場合とは言えず、...
括弧書中の字句と「同」ついて
【お問合せ】「 市(町・村)は、候補者(前条の規定による届出をした者に限る。)が同条の契約に基づき …」という規定を設けようと思います。その際、括弧書中の「前条」を括弧書の外で「同条」という字句で受けても問題ないのでしょうか。 【弊社見解】 「同条」は、一つの文章の中で、最も近い場所に表示された条を表示する場合に用います。 お問合せの「同条」は、「前条」と記載されている括弧書と同一の文章に...
改正附則において法令名を引用している場合の改正の要否について
【お問合せ】例規を過去に改正した際の附則の施行期日の規定において法令名を引用しています。引用している法令名が改正されました。改正附則に規定してある法令名を改正する必要があるのでしょうか。 【弊社見解】施行期日で引用している法令名を改正するか否かは、改正しなければ有効に施行されないか否かによります。過去の施行期日はその期日が到来してしまえば有効に施行され、事後で改正したとしても施行の効果に影...
「同」の使い方について
【お問合せ】別表に以下の規定を設ける予定です。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー次の……。・ 第〇条第□項に規定する……。・ 第〇条第△項に規定する……。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「第〇条第△項」を「同条第△項」とすることはできるのでしょうか。 【弊社見解】「同」は一つの文章の中で最も近い場所に表示された条・項...
表の末尾に項と備考を追加する方法について
【お問合せ】表の末尾に項と備考を追加予定です。「表に次のように加える。」というようにして、項と備考を同時に追加できるのでしょうか。それとも、項と備考を別々に追加するのでしょうか。 【弊社見解】「表に次のように加える。」というように表に項と備考を同時に追加している法令の例は見当たりません。 項と備考を別々に追加する方法が確実と考えます。 ...
接続詞の用法について
【お問合せ】A、B1、B2、Cを選択的に接続した文章を作成したいと考えています。その際、B1とB2が小さい意味の接続です。「A、B1若しくはB2又はC」とするとのことですが、「A又はB1若しくはB2又はC」とはしないのでしょうか。 【弊社見解】選択的接続が2段階以上ある場合は、小さい意味の接続に「若しくは」を、大きい意味の接続に「又は」を用います。意味として大きい、小さいという差異がない3...
本則において設けた略称の及ぶ範囲について
【お問合せ】本則において〇〇法を(以下「法」という。)しておりますが、この場合、改正附則においても法第〇条第〇項としても良いのでしょうか。 【弊社見解】略称規定は、同一の例規であれば、及ぶものと考えます。本則と制定附則は、同じ例規を構成するものですので、本則において設けた略称規定は、当該例規の制定附則に及ぶと考えます。改正附則は、一部改正例規の一部であり、被改正例規(「本則」があるものです...
一時的な特例規定について
【お問合せ】長の給与を一定期間減額する規定を設ける予定です。どのように設ける方法があるのでしょうか。 【弊社見解】給与について、何らかの一時的な特例を設ける場合の条例の形式としては、⑴単独の特例条例を制定する方法⑵給与条例の制定附則を改正して、当該特例を定める規定を設ける方法があると考えられるほか、給与の改定の際に、給与改正と関係するものとして特例を設けるのであれば、⑶当該給与改定のための...
様式を追加する際の改正文について
【お問合せ】例規に1つの様式を追加する場合は、「附則の次に次の様式を加える。」とすると思います。例規に2つの様式を追加する場合は、「附則の次に様式として次の2様式を加える。」とすると思います。なぜ、「様式として」という表現が追加されるのでしょうか。 【弊社見解】別表の追加については、「①附則の次に次の別表を加える。」と書くことが基本ですが、複数の表を加える場合には、「②附則の次に別表として...
「削除」としている条文について
【お問合せ】例規の中に条ずれを防ぐため「削除」となって残っている条文があります。この条文を改正することは可能でしょうか。改正できず、「削除」のままにしなければいけないのでしょうか。 【弊社見解】第201回国会において、内閣から提出された所得税法等の一部を改正する法律案では、新たな第81条を追加するために、「削除」としていた第80条を削り、既存の第81条を繰り上げる改正をしています。「削除」...
