カンマ「,」を読点「、」に改正する方法
【お問い合わせ】
例規の改正において、カンマ「,」を読点「、」にしたいと思い、改正文の最初に「本則中「,」を「、」に改める。」と記載できないかと考えております。
上記の改正方法で問題ないか、ご教示ください。
【弊社見解】
お問合せいただきました内容についてご回答いたします。
公用文のルールからすれば、文中の点は読点ではなくカンマを用いるというのが未だ一般的であるといえます。
もっとも、立法者のご判断として、カンマではなく読点を用いることも十分に許容されるものと考えます。
もっとも、改正手法として、お問い合わせの手法が許容されるかというと、残念ながら許容されないものかと存じ上げます。
というのも、字句改正における字句の特定は、「最低限度の意味のある範囲を特定すべき」という考えであるところ、単に記号だけを特定することは、意味のある範囲ということはできず、特定方法としては不適切になってしまいます。
「本則中「,」を「、」に改める。」
という改正文は、改正文の冒頭で一括で改正しようとしている点ではなく、カンマという記号だけを特定してしまって意味のある字句の特定をしていないという点で不適切な改正文になります。
当社といたしましては、カンマを読点に変更する場合には、当該例規の全ての条文につき、個別に「,」に続く字句とともに丁寧に1つずつ『「,〇〇」を「、□□」に』というように改正する必要があると考えます。
煩雑ではございますが、現状の改正ルールとしてはこの手法が最も適切な改正手法になります。