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2009/10/07(水)
カテゴリー : 6.法令解釈

委員会の定数規定

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 常任委員会、議会運営委員会、特別委員会の定数については、明確に定数を規定しなければならないのか。

弊社見解

 
○常任委員の定数のあり方
(昭和31.9.28、自丁行発第82号 各都道府県総務部長宛 行政課長通知のうち)
問 常任委員会の定数は条例中に明確に規定しておく方がよいか、または規定しないでもよいか。
答 委員の定数は明確に規定すべきである。なお、この場合各委員会の委員の定数の合計は議員定数と一致すべきものと解する。
『地方自治関係実例判例集』(地方自治制度研究会編集 ぎょうせい)(p521)

 常任委員会の定数については、明確に規定すべきものと解されます。

 委員の構成等については、定数もおおむね常任委員会の数にならうのが通例である。会派のある議会では、各派の議員数に比例按分する例である。
 会派のないところでは、常任委員会から何名かずつ選出する、あるいは議会運営委員会に、議長、副議長は加入させないなど、さまざまな方法を採用している。

 「標準」議会委員会条例(県3の2、市4、町村4の2)によれば、
第○条 議会に議会運営委員会を置く。
2 議会運営委員会の委員の定数は、○人とする。
3 前項の委員の任期については、前条(常任委員の任期)の規定を準用する。
とされる。
『地方議会運営辞典』(地方議会運営研究会編集 ぎょうせい)(p135)

 常任委員会の委員の定数については、「明確に規定すべきである」(昭31.9.28行実)とあり、このことから、議会運営委員会の定数についても、「○人以内」とすることは適当ではない。
『議会運営の実際』(野村稔著 自治日報社)


 議会運営委員会の定数については、その定数を明確に規定し、その上で各会派の議員数により比例按分することが通例のように思われます。
 なお、実際には「○人以内」「定数は、議長が会議に諮って定める」というような規定例も見受けられます。

 常任委員の定数については、委員会条例で委員会ごとにその数が規定されることになる(自治法111、標委条県・市・町村2)が、特別委員会の定数については、特別委員会の設置の議決に併せて議会の議決で定められることになる(標委条県4、市6、町村5Ⅱ)。
 定数の増減においては、現委員の救済措置が必要である。
『地方議会運営辞典』(地方議会運営研究会編集 ぎょうせい)(p479)

 特別委員会の定数については、議会の議決で定めるのが通例と解されます。  なお、特定の特別委員会についてはあらかじめ定数を定めておく例も見受けられます。